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2022年7月28日木曜日

宮城とおこ『花も嵐も』あらすじ&ネタバレ感想


作品名 : 花も嵐も
漫画家 : 宮城とおこ
出版  : KADOKAWA (2014/1/27)
ジャンル: ファンタジー 超能力 架空の日本
トーン : シリアス
関連作 : 月の沈むまで(全2巻)
試し読み: 花も嵐も

[あらすじ]
貧乏国家の姫君ルナリアと、他人を信じない大魔導士ラグラスの国家再建(?)物語。ブローディア王国のルナリア姫は、10日後に戴冠式を控え困っていた。王国は大赤字国家で、国の象徴である王冠もボロボロで修復するお金もなかったからだ。その時、すべてを美しく変える力を持つ魔導士ラグラスの噂を聞く。イヤイヤ頭を下げるルナリアにラグラスは告げる。「魔法を使ってほしいなら金を持ってきやがれ」困り果てたルナリアは最後の手段に――。貧乏王女と魔導士が極貧生活からの脱出を目指して国造り!?

[感想]
表題作全5話。『月の沈むまで』のスピンオフとのこと。

現代のハイテク社会と中世の日本とヨーロッパ文化を取り入れた架空の日本が舞台のお話で、既に出来上がっている人間関係の中での復讐劇+駆け落ち。

 スピンオフならそうと分かるように発売してほしかったです。舞台設定・登場人物の紹介が全くないまま進むので、スピンオフ未読だと完全に置いて行かれますw 

前作の紹介文によると、日本国内に貴族のみで構成されている都市国家・幻京で権力争いに巻き込まれ、全権を握る男・帝の側近の座を奪われた久坊公爵の嫡男・伊織(実は男性のふりをしている令嬢)が父の遺言により、父の座を奪った叔父・剛嗣から公爵の座を奪い返すため奮闘するお話だそうです。 

 スピンオフは同じ舞台設定の中で人の感情が読める伯爵令嬢の由良が、行方不明の姉を探すために女官勤めをする中で義賊活動をしている高嶺伯爵の子息・流と出会い、関わりを深めていくうちに前作の話とリンクしていく流れになっています。

 前作で離れ離れになった伊織と志郎は由良のおかげで再会一歩手前までこぎ着けますが、再会できたのかは描かれていません。そして、由良の行方不明の姉の件は絶句。あまりにむごすぎて…。

5話=最終話となっていましたが、伊織を逃がすために後宮に放火するという大罪を犯した由良が、高嶺伯爵家の流とともに都落ちするところまでしか描かれておらず、なんともスッキリしない終わり方でした。