
第56話~60話収録。
政敵を次々に消し、ついにイングランド国王になったリチャード(リチャード三世)。
ずっと望んでいたものが手に入ったはずなのに、浮かぬ顔のリチャードとバッキンガム。
王の務めとして今夜アンを抱くとバッキンガムに告げるリチャードだけど、どうしてもその気になれず、疲れたふりをしてアンと同じベッドで就寝。
その夜、リチャードとアンの寝所に忍び込んで二人のことをのぞき見していたバッキンガムは耐え切れなくなって部屋を後にし・・・。
リチャードを誰よりも愛していることを今更ながら自覚して苦悩するバッキンガムと、アンよりもバッキンガムと一緒にいたいと強く思うリチャード。 そんな二人は新王即位の祝宴が開かれる中、宴を抜け出して森で愛し合い・・・。
気持ちが通じ合ったリチャードとバッキンガムだけど、リチャードがイングランド王になったことで今まで通りの関係ではいられなくなっていくという悲劇的展開。
久しぶりに新キャラ登場。ランカスターの復活をもくろむリッチモンド伯爵。道化師として二人の前に突如現れるという意表を突く登場の仕方。正直あまり賢そうに見えませんが、侮れない人物なのでしょうか。
恋愛方面は束の間の逢瀬に燃え上がるリチャードとバッキンガムと、リチャードが何か秘密を抱えているのではないかと感じ始めるアンとの不穏な三角関係。厳密にいえば、ティレルとケイツビーもいるので五角関係ですが...。
ケイツビーとリチャードの間には特別な絆と愛情があるようですが、主従なので恋愛に発展する可能性は低いのかなと。
リチャードの中でバッキンガムの存在がどんどん大きくなる一方で、ティレル(ヘンリー)が今後どう動くのかも気になるところ。相思相愛のまま引き裂かれたロミジュリ的関係のヘンリーが実は生きていることを知ったら、リチャードはどう思うのか。
バッキンガムの本名も実はヘンリーだったことが判明。今頃になってそれを明かす演出がなんとも意味深。
主要登場人物が皆不幸を背負っている感じなので、どう転んでもハッピーエンドにはならない雰囲気が濃厚ですが、せめて次世代の子たち、可愛い息子のエドワードと頑張り屋のベスには幸せになってもらいたいです。