先週末の動員ランキングで2週ぶりに1位となったのは『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』。意外だったのが、初登場8位に終わった『MARS~ただ、君を愛してる~』の苦戦だ。同じくジャニーズ・タレント主演のティーンムービー『黒崎くんの言いなりになんてならない』と比べて、スクリーン数では123%と増加しているにもかかわらず、動員、興収ともに約40%という数字。ここまで低いと、もはやキャストが原因というよりも、企画そのものに難があったと言わざるをえない。
90年代末という連載時期の世相も反映してか、作品世界はダークで少々バイオレント、主要キャラクターもそれぞれが深いトラウマを抱えている。世代的に自分にとっては親しみを覚える世界で、試写で本作を観た時も「この感じだったら男の自分でも十分に物語に入り込めるな」と好感を覚えていただけに、自分が共感できるようなティーンムービーは、逆に今の主要な観客層から好反応を得られないという切ない事実を突きつけられたかたちだ。
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リアルサウンド 6月23日(木)19時49分配信