暴徒を鎮めるため、国境のツロの砦に留まるメンフィスたち。一方、テーベの都ではトラキア王の命で海の交易商人に扮した刺客7人が、虎視眈々と暗殺の機会を狙っていた。何の疑いも持たずに広間へと顔を出すキャロル。そばにはイムホテップ宰相の指示を受けたウナス隊長とルカがぴったり寄り添い、警護にあたっていたが・・・。護衛がたった二人しかいない今がチャンスだと、切りかかる刺客たち。ウナスとルカがキャロルを守り、応戦するが・・・
ウナス、ルカが応戦する中、イムホテップ宰相や兵たちがすぐさま駆け付け、トラキアの刺客を一網打尽にする。ウナスとルカに守られ、奥宮殿へと退避するキャロル。
その頃、テレパシーでキャロルのSOSを受け取ったメンフィスは、国境の砦の補強が完了したとの知らせを受けとると、急ぎ王宮へと馬を走らせるのだった。
王宮に平穏が戻ってくると穏やかな表情を浮かべたイムホテップ宰相がミノス王からキャロル宛に手紙が届いたことを知らせる。ミノス王たちが平穏無事だと知り、ほっとするキャロル。最近のエーゲ海はおだやかな日々が続いているというが、未来を知るキャロルはいずれミノアの火山が大爆発を起こして島々が沈んでしまうことをずっと心配していた。正確な年代は分からないがミノス王たちにそのことを知らせなければ…。使命感にかられている様子のキャロルに危機感を感じたテティはミノア行きは絶対慎んでくださいねと釘をさす。
一方、トラキアに足止めされているイズミル王子は、トラキア王がキャロル暗殺を試みて失敗したことを知り・・・
8月号につづく
プリンセス 2019年 06 月号 [雑誌]