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2024年6月17日月曜日
『花咲ける青少年』第4巻ネタバレ感想【樹 なつみ】
花咲ける青少年 愛蔵版4
単行本7巻、8巻収録
▼第6話 Three
✿ハリー、ルマティに接触
ふらりと屋敷にやってきたハリーは、花鹿の父だとは名乗らずにルマティに話しかけ、王になりなさいと助言。国の命運はまだつきていない、君が救うんだと。
屋敷の奥庭から呆けた顔をして一人で戻ってくるルマティ。花鹿も立人も何があったのかと心配していると、父上に会ったとルマティが言い出して・・・。
声とか、雰囲気がすごく似ていて、父上に国王になれと言われたみたいだと興奮するルマティ。
立人も花鹿も、ハリーに違いないと確信する。
ハリー
✿花鹿、夫候補3人を選ぶ
ユージィン、ルマティ、カールの3人が父が選んだ夫候補だと思うと立人に告げる花鹿。立人は花鹿が”兄”の自分を本能で除外したことに今更ながらショックを受ける。
✿ハリー、ユージィンに会いにいく
ルマティに会った翌日、ユージィンのもとを訪ねるハリー。
君は貴族だな、良くも悪くも、時代から取り残された前時代の遺物だと評され、辛らつだなと返すユージィン。一見何の役に立たんものだが、美しいとも評すハリー。滅びゆく者は皆特有の美しさを放つと。
花鹿が好きか問われたユージィンは愛してますときっぱり。彼女と会うまで生きていなかった、彼女が生きよといえば生き、死ねと言えば死ぬでしょう、ぼくが愛するというのは、そういう意味ですと答えるユージィン。
花鹿と結婚したいかねと再度問うハリー。ぼくはそんな形式には興味はない、ただ彼女を愛していたいだけと答えるユージィン。
✿ハリー、カールのもとを訪ねる
花鹿が好きだろうと単刀直入に聞かれてまごつくカール。女の子を、いや人を好きになったのは初めてなんだろうと確信した様子で聞くハリー。遊びの時間は終わりだ、あの子が欲しければやろう、総て花鹿の意志次第だとハリーが告げ・・・。
✿ハリー、花鹿の気持ちを確かめる
花鹿が目星をつけた3人はルマティ、ユージィン、カール。その3人の中からだとしたら、おまえは誰を選ぶと聞かれた花鹿は・・・。
みんな大好きだけど、親父の言うような意味で好きなのかどうかわからないんだと答える花鹿。
おまえも今にわかる時が来るとおだやかに言うハリー。自分が誰を愛しているか、そしてお前は必ず勝ち取るだろう、キティ(母親)のようにねと。
▼第7話 前夜
✿ノエイ、ラギネイの地下で作戦会議
ノエイは何者かが、おそらくクインザが裏でソマンド皇太子を操り、失政を重ねているとの危機感を強め、なんとしても王宮に潜入し、ソマンド皇太子に直接お会いせねばとその機会をうかがう。
✿花鹿と立人、戴冠式出席のためラギネイ入り
ソマンド新王の戴冠式に出席するために寅之介とともにラギネイ入りした2人。ユージィンも遅れて合流。その後、ハリーもラギネイに到着。
✿ハリー、立人に夫探しゲームの意図を明かす
立人を宿泊先に呼び出したハリーに、夫捜しのゲームの真の目的を問う立人。最初に説明されたときに花鹿には重い宿命がつきまとうとおっしゃったが、その宿命とはラギネイ王国と関係が深いのではないかと核心に切り込み・・・。
己の名誉にかけて口外しないと誓う立人。これから花鹿を守っていく為にも必要なんだと。
マハティ前国王は私の実の父だと打ち明けるハリー。マハティとキャスリーンの劇的な出会いと別れ、そしてマハティが息子ハリーの存在を知り、極秘裏にバーンズワース財閥の窮地を救ってくれたことを明かし・・・。
秘密とは漏れるものだ、どんなに隠しても、いつか必ずどこかから漏れると懸念を伝えるハリー。そうなれば、花鹿の運命はどうなるか、私がいなくなった後に私の代わりに花鹿を守ってくれる相手を捜すためのものだったと夫探しゲームの真の目的を明かすハリー。
自分の名誉、地位をなげうっても、花鹿を愛し、守ってくれる相手を探すためだったと。そして、その条件のために立人は候補から外れたのだという。どんなに花鹿を愛していたとしても、いざというとき、総帥という立場と使命感を捨てることが出来ないから。
君はどこまでも企業家なのだ、ギブ&テイクでしか動かん、私が利を与え続ける限り、君は私たちを裏切るまいと立人を評するハリー。ハリーの言葉が胸に突き刺さる立人。
✿ソマンド新王、戴冠式
人前に出るのを怖がり、震えるソマンド陛下を落ち着かせ、戴冠式の行われる神殿へと連れて行くクインザ。その頃、アメリカに一人残されたルマティは戴冠式の中継を膝を抱えてじっと見つめていた。
▼第8話 全員集合!
✿由依NYへ
ソマンド王の即位から1年が経過。由依がNYに遊びにやって来る。屋敷でルマティと対面した由依はたじたじ😊
✿立人、シンガポールでカールと会う
カールはローゼンタールがソマンド王を退位させ、イズミルを王位につけるためにルマティをかつぐ勢力をつくり、ソマンド王と対決させて共倒れさせる計画を立てていることを立人に告げ、旧式で視野の狭い父のやり方と自分が対立していることを明かす。そして、最後に花鹿のことに触れる。
花鹿を想っていること、いずれ結婚を申し込むつもりであることを打ち明けるカール。
▼第9話 あすなろの日々
✿クインザの画策
クインザは不満分子を力で弾圧し、金や地位に群がる者に甘い蜜を吸わせ、ソマンド政権崩壊のシナリオを着実に進める。
✿ノエイ、祖国の平和のために奔走
ソマンド政権への不満が日に日に高まる中、ノエイは流血の革命を防ぐため、ソマンド国王が自ら退位し、国家再建の象徴として人気とカリスマを備えたルマティが即位するしかないと考え、ルマティを説得するためにアメリカ行きを決断する。
✿ルマティ、ついに立ち上がる!
国民をかつてないほどの貧困に陥れ、弾圧と汚職の失政を続けるソマンド政権の実情を伝え聞いたルマティは、ついに自分が祖国を立て直す決意を固める。
王位継承者のしるしである日輪耳環をつけてくれと花鹿に頼むルマティ。目立つから外していたが、もう二度と外さない、お前の手でつけてくれと。
自己主張の激しいアクセサリーだねと言いながら、日輪耳環をつけてあげる花鹿。もう止めても無駄だねと心の声。きれい、似合うと感嘆する花鹿。いつか見たいな、ルマティが王様の衣装を着たところと言われたルマティは・・・。
いつか本当におれが王になった時、妃になってくれるかと花鹿にプロポーズするルマティ。妃なんて柄じゃないよ、でも...おまえの事は好きだよと答える花鹿。
キスしていいか、恋人のキスを...と聞くルマティ。花鹿が返答する前にルマティがキス!
二人のキスシーンを立人が目撃していて・・・。
✿ルマティ、立人の想いに気づく
ルマティが花鹿にキスをするところを立人が目撃していた。ルマティは立人がすぐに顔を背けたのを見て、初めて立人の秘めた想いに気づいてショックを受ける。兄のように慕う立人と妃にしたいほど大切な花鹿。ずっと花鹿を自分の妻にしたいと思ってきたけれど、それが実現すれば立人が自分を恨んで兄ソマンドのように背を向けるのではないかと不安になり・・・。
✿ユージィンの想い
ルマティのプロポーズとキスをユージィンに相談する花鹿。相談に乗った後、ちょっぴし感傷に耽るユージィン。
彼女には触れない、一生指一本触れない、彼女を愛してるから苦しむことができる、喜びは一瞬、苦しみは永遠。それならば、永遠が欲しいとさえ思うユージィン。
✿ユージィン、 ラギネイ入りし、再び潜入調査
義姉のコネで国王主催の茶会に出席したユージィンは、王国の政治不安を加速させているのはクインザと彼に心酔する巫女のナジェイラであることを突き止める。
✿花鹿、カールに会いにいく
ラギネイ入りしたユージィンの身を心配した花鹿は、ラギネイの政情に詳しいカールに会いにいく。 カールはユージィンなら無事だと伝え、花鹿に自分の秘めた想いを伝えるが・・・。
君はあたたかい、僕が唯一心を許せる女性だ、僕の側にいて欲しいと花鹿に告白するカール。
返事はよく考えてくれていい、いつまでだってぼくは待つよと言われた花鹿は・・・。
私だけなんて言わないでと返答する花鹿。もっと他の女の人にも心を開いてみて、女だからって理由で最初から壁を作ったらステキな人に出会う確率は二分の一に減っちゃうんだよと花鹿からアドバイスされるカール。
ああ、そうだねと答えつつも、心の声はそれを否定。違うんだ、言ってもわかるまい、どんなに素晴らしい女性が現れてもぼくには色あせて見えるんだ、初めて触れた春風以外ぼくは欲しくないと。
✿花鹿、立人、ルマティ、シンガポールの立人邸へ
ルマティがいよいよラギネイ入りへ。花鹿、立人、ルマティの3人はシンガポールにある立人の生家でノエイと合流。ノエイは1年ぶりに会ったルマティがすっかり子供っぽさが抜け、威風堂々とした指導者としての風格が出てきたことに感激する。立人はクインザの善良な弟スザンを王宮の内部工作のためラギネイに帰国させる。
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