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[内容紹介]
雑誌『Cheese!』(小学館)にて、2009年10~12月号に掲載された作品。単行本全1巻。
[あらすじ〕
林間学校の肝試しで、古い洋館を訪れたみつこ。そこで出会ったのは、美しい裸の青年…。彼の正体は、飼い主を100年も待ち続けていた化け犬・クロ。待ち続けた飼い主が現れたと思い込んだクロに、監禁されてしまうみつこ。甘く優しい愛撫(あいぶ)に、みつこの心は満たされて、クロと離れられなくなり…!?西城綾乃の危うい新境地ラブロマンス、待望のFC化! 収録作品/彼氏はドーベルマン/縛ってあげます/ド根性ガアル!
[感想]
読み終わった感想としては、なんだか気持ち悪い・・・。100年前、飼い主に置き去りにされたドーベルマン(クロ)が、100年もの間、飼い主の帰りを待ちわびた結果、人間に変身する化け犬になり、飼い主に似ているヒロインのみつこに猛烈アタックするお話なのですが、どうもピントがずれてる感じなのです。ペットと飼い主の情でしかないものを、強引に恋愛に結びつけてしまった違和感、そして、犬が人間になる際に発生する不具合が顕著にみられるクロというキャラに対する戸惑い・・・。
なにより残念なのは、犬の頭脳のまま、人間になってしまったクロの精神的幼さ。普通、ドーベルマンの擬人化イメージは、賢くて、強くて、頼りになる感じだと思うんですが、この物語に出てくるクロは、見た目は成人しているのに、中身が・・・(苦笑)
大人の人間としての賢さや分別がない、幼稚園児並みの言動をするクロ。そんなクロに恋愛感情を抱いてしまうみつこ。全裸のクロを見て、ポッとなったり、顔をペロペロ舐められ、ドキドキしたり・・・。ワンコにとっては、当たり前の習性なのに、そこに男の色気を感じたり、恋愛感情を見出そうとするみつこの姿に、ちょっと引いてしまいました。
まるで幼児が発情しているような身体と心がアンバランスなクロ・・・。そういうキャラが可愛いと思えるなら、みつこにも共感できるでしょう・・・。