月刊 プリンセス 2012年 10月号 [雑誌]
暗黒の滝にのまれたメンフィス・・・絶体絶命のピンチ!!
「おお、エレニー。では!大エジプト帝国の王メンフィスを暗黒の滝へ落としたか!おおおよくやったぞ、エレニー!これで大エジプト帝国は揺らぐぞ・・・さてどう動くか」
憎きメンフィスが兵もろとも滝壺の底に沈んだ、待ちに待った朗報を受け取ったアビシニア王国のマシャリキ王子は、エジプト征服という大きな野望を胸に抱きながら、隣国・白ナイルとの国境の戦場へ向かう。
《・・・おお・・・やさしいナイルの姫・・・メンフィスが死んだと知れば・・・あのやさしいナイルの姫は・・・どうするであろう》
その頃、新都建設の工事現場にお忍びで出向いていたキャロルは、 足場が崩れて多数のけが人が出る事故に遭遇し、率先してけが人の看護にあたる。
しかし、そんな事故の混乱に乗じて、キャロルを執拗に捜索する人物がいた!無礼な奴隷女を痛い目に遇わせようと息巻くトラキアのシタルケス王子だ。
「見つけたぞっ。あの奴隷女め。このわたしを誰だと心得るかっ 思い知らせてやる」
従者の制止を振り切り、キャロルに近づこうとするシタルケス王子だが、次の瞬間、またして足場が崩れて、シタルケス王子は足に大けがを負い、その場にうずくまってしまう。
「だめですっ 痛めた足を動かさないで!」
キャロルは、ケガをしたシタルケス王子のもとへ駆けつけ、てきぱきと指示を出しながら、応急止血をする。シタルケス王子は、そんなキャロルに感謝するどころか、ますます憤りを募らせる。
《まっ・・・また、あの奴隷女に、このわたしが、な、なんという屈辱ぞ~》
ルカは、不遜な態度のシタルケス王子を横目でちらりと見ながら、商人ではないなと警戒心を抱き、キャロルに王宮に戻るように促す。
王宮に戻ったキャロルのもとに、メンフィスが帰国の途中で行方不明になったという火急の知らせが飛び込み・・・。
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