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2020年7月18日土曜日

桐坂真生(オリヴィア・ゲイツ)『シークの契約花嫁』

作品名: シークの契約花嫁
原作者: オリヴィア・ゲイツ
漫画家: 桐坂真生
出版: 全1巻
テーマ: アラブ風 契約結婚
トーン: シリアス せつない
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シークの契約花嫁(小説版)
魔法の一夜は明けて(第1弾)
残酷な愛人契約(第2弾)
嫁摩天楼に隠した秘密(第4弾)
試し読み: シークの契約花嫁

[作品・作家紹介]
眼科医・歌手・画家などの経歴を持つエジプト人作家

[あらすじ]
アラビアの王国ザフラナの王女ジェナンは窮地に立たされていた。負債に苦しむ母国を救うためには裕福な隣国の老王と結婚するしかないの? 絶望のなかジェナンは突然現れた輝くオーラをたたえた男性に目を奪われる。莫大な富と権力をもつ世界屈指の実業家ヌメール・アル・アスワド。彼なら母国を助けてくれるかもしれない。援助を懇願する彼女にヌメールはあっさり了承した。「僕の後継者を産んでくれる人を求めていてね」そう告げると彼は唇を奪ってきて……!?

[感想]
128ページ。”黒い城の億万長者”シリーズの第3弾。雄々しく、カリスマ性あふれるシークと、凛とした隣国の姫というアラブ・シークものの魅力が詰まった一冊。

(ネタバレ注意→)サラヤの王位継承者である父を暗殺し、隣国ザフラナの王族の血をひいた王女である母を不幸な死に追いやった現王やヒロインの父(後に誤解と分かる)に対して復讐心をメラメラと燃やしながらも、陰謀とは無関係のヒロインに対しては一貫して紳士的な態度を貫くヒーローが男らしさとカリスマ性が溢れていて格好良かった。

ヒロインの方も、才色兼備な女性で、一国の姫としての気高さが言動から滲み出ていたところが良かった。アラブの姫としては、学識があることがプラスに働くどころか、逆にマイナスになってしまうという文化の中にあって、ヒーローがヒロインの賢さを全面的に称賛・支持するという展開が、柔軟で進歩的思考を持つ次世代のシークとしての魅力と、一人の人間としての懐の大きさを表していて好感が持てた。



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