11巻は第112話~123話収録。妊娠した娘(和田さんの妻・環)に会いに古志木島に向かっている船内で西尾教授が倒れ、偶然乗り合わせていた天才外科医・江葉都先生に脳ヘルニアと診断されてアイスピック1本で応急オペを施されるお話と、江葉都先生の生い立ちに絡めてコトー先生が難しいオペを依頼されるお話と、ハワイ在住の医師でコート先生の祖父・良庵先生がコトー先生に会いにハワイからはるばるやって来るお話と、タケヒロに心臓病が発覚するお話。
江葉都先生が古志木島行きの定期船に乗っていたのは、コトー先生に会いに来たから。江葉都先生は前回のオペの件は自分が悪かったと謝罪し、昏睡状態の別の患者の難しいオペを依頼する。コトー先生がきっぱり断ると、江葉都先生は君にしかこのオペは任せられない、患者は私の母だと告げ・・・。
大学病院に辞表を提出済みの江葉都先生は、離島診療を手伝うように言われれば、そうすると告げる。君に示せる誠意はこれしかないと。なぜ自ら執刀しないのかとコトー先生が問い返すと、自ら執刀したら間違いなく母を殺すからだと江葉都先生が返答して・・・。
幼少期に母親から凄惨な虐待を受けていた江葉都先生は、心の底から母を憎んでいることを打ち明ける。それでも自分は医者だから母を見捨てることができないと江葉都先生から告げられたコトー先生は星野さんに背中を押され、オペを引き受けることに。
・23番目の手術:江葉都先生の母
5年前から昏睡状態で肺梗塞。無事手術が成功し、奇跡的に意識を取り戻すが程なく亡くなる。
・24番目の手術:交通事故を起こした観光客
子供連れの家族5人が重傷→コトー先生と祖父の良庵先生が手分けして手術を行う。
中学生になったタケヒロは本格的に医者を志すように。小学校の卒業文集にこっそり医者になる夢を書いていたタケヒロだったが、父(原さん)に負担をかけたくないと文集をゴミ袋へ。それを見つけた原さんはタケヒロに夢をあきらめるなと叱咤。お金のことならなんとかする、俺の夢はお前の夢を叶えることだと励ます原さん。
第12巻は第124話~135話収録。コトー先生が心臓病を患うタケヒロの手術のことで悩んだ末に思い切った決断をするお話と、訳ありの新しい看護師・下山恵美が診療所に赴任してくるお話と、星野さんのもとに母と自分を捨てた父が末期癌を患っていることを伝える電話が父と駆け落ちした女性からかかって来るお話。
・25番目の手術:タケヒロ(2回目)
健康診断で心臓病であることが発覚。コトー先生は定期的に手術を繰り返して一生投薬を強いることになる「弁置換法」か、今までほとんど成功例がないが理想的な回復をもたらす「ロス手術」を行うかを深く悩んだ末にロス手術を行う決断をし・・・。
手術を行う病院は元上司の奥村医師にコトー先生がお願いして天津堂大学付属病院に引き受けてもらえることになり、第一外科のエースになった音田先生が頼もしい助手として再登場😉
129話から新しい看護師・下山恵美(ショートカット・メガネ)が加わる。古志木島村長の姪で以前勤めていた病院で先輩看護師によって医療ミスの濡れ衣を着せられ、追い出されて古志木島に赴任した人間不信の看護師。
最初は心が荒んで刺々しい態度を取っていたが、コトー先生や星野さんをはじめとする島の人たちと交流するうちに本来の優しさを取り戻していく。
・26番目の手術:星野さんの父・正一さん
末期癌患者。内縁女性からの連絡を受けた星野さんが島に連れてくることを決意。コトー先生がS状結腸切除を行おうとするが、広範囲の腹膜播種を起こしていることが腹膜切開で分かり、根治療は不可能と判断。
和田さん・環に男児誕生。