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2024年8月13日火曜日
『王家の紋章』第30巻ネタバレ感想【細川智栄子】
王家の紋章 30
アビシニアの青の王(マシャリキ)がエレニーに指示して密かに投与した薬のおかげで元気になったキャロルはメンフィスとともにテーベの都に帰還。
キャロルたちがエジプト王宮に戻るのを民と一緒に見届けた青の王は王宮に接待係として潜入中のエレニーにメンフィスを毒殺するように命じて・・・。
心優しいナイルの姫を悲しませたくはないが、メンフィス王だけは許せぬと厳しい表情を浮かべる青の王。
その日、メンフィスとキャロルの帰都を祝う宴が盛大に催される中、エレニーが密かに紛れ込ませた毒酒がメンフィスとキャロルのもとへと運ばれ・・・。
メンフィスが勢いよく盃を飲み干そうとした次の瞬間、先にお酒を口にした大臣がもがき苦みはじめ、あっという間に死亡。 その場は騒然となり、キャロルと側近がメンフィスにお酒を飲まないように必死に呼びかけるが、既に半分ほど飲んでしまった模様。
嘔吐するメンフィスに水を何杯も飲ませて毒を薄めようとするイムホテップ宰相を心配そうに見守っていたキャロルがはっと何かひらめいた様子。 すぐに牛乳を持ってきてとナフテラに命じるキャロル。薬草に詳しいハサンも呼びだし・・・。
牛乳、ハサンが持参した東方の解毒剤、侍医の薬草、メンフィスの強い生命力、それらが合わさった結果、危険な状態を脱して一命を取り留めるメンフィス。意識が回復したメンフィスはキャロルがお酒を飲まなかったことに安堵。不幸中の幸いを神に感謝するメンフィス。
その頃、ミノア王宮では病弱な少年王・ミノスの病状が日に日に悪化。交渉のためにエジプトに滞在中のユクタス将軍はキャロルのミノア行きを履行するようにメンフィスに迫るが、キャロルが病み上がりであることを理由に拒否するメンフィス。
【時系列:メンフィスが毒を盛られる前】
再度交渉を求めるも面会すら拒まれたユクタス将軍はついに堪忍袋の緒が切れ、強硬手段に出る決断を下し・・・。
まだ思うように体が動かないメンフィス。10日ほど安静に過ごせば回復すると侍医ゼネクに告げられたキャロルはほっとしてナフテラたち女官たちと内宮殿に戻ろうとするが、そこに待ち伏せしていたのはミノア軍!
廊下の明かりが突然消えて怖がるキャロルたち。次の瞬間、ユクタス将軍がキャロルを抱き抱えて仲間が待機する場所まで疾走し・・・という何とも気になるところで次巻へ。
前巻初登場のミノア王族。この巻でもミステリアスなミノア王宮(王太后・息子のミノス王・もう一人の息子アトラス)の様子が少し描かれています。詳細は次巻以降。
王家の紋章 30