月刊 プリンセス 2013年 07月号 [雑誌]
メンフィス王の行方がつかめず、混乱するエジプト王宮の陰で、己の野望をふくらませるネバメンだが・・・・?
心労が重なり、神殿で倒れたキャロルを王弟(になりすました)ネバメンは、野心を隠して恭しく抱きかかえ、部屋へ運んでいく。その様子を見た臣下たちは、なんと男らしくておやさしい弟君だと、ネバメンのことを口々にほめたたえるが、ヒッタイトの間諜・ルカだけはその様子に眉をひそめていた。
“メンフィス王がいまだ不明・・・聖なるエルジャス山の山深くにおわすわが王子は・・・どうお考えか、腹違いの弟が動きはじめた”
ルカが放った伝書鳩がイズミル王子のもとへと到着する。メンフィスが行方不明になり、キャロルが苦しんでいることを知って動揺するイズミル王子に、今は身体を治すことが大事だと進言する側近。
その頃、エジプトに潜伏中のトラキア王国のシタルケス王子のもとに国から使者がやってきて、父王が一刻も早く目的を果たし、帰国せよとご立腹の様子だと伝えられる。