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[作品紹介]
『プチフラワー』(小学館)にて2001年1月号~2002年5月号。『flowers』2002年6月号~2003年6月号掲載作品。単行本全3巻。
[あらすじ]
恋の多角関係、滅亡王家のお宝さがし、ゴージャスな衣装。ある星のスウィーン国の王女パンドラの見どころ一杯のマジカル・コメディー。
[感想]
可憐な見た目と天真爛漫さでぐいぐいと他人との距離をつめていく、天性の人たらし的要素を持つパンドラ王女。天然というだけでは片づけられないユニーク性を持つキャラ。可愛くて、嫌みがなくて、素敵な王女様。出てくる男たちはもれなくゴージャスだけど、一筋縄ではいかない人物ばかり。婿候補NO1の王子は、本命が別にいて、ヒロインのことは眼中にないし、その従者は祖国にまつわる恨みでヒロインを毛嫌いしていたり。そんな彼らと、訳あって一緒に旅をするうちに、この人こそが本命だと思える人物が浮かび上がってきて、という展開。
簡単に人を信じて振り回されるのかと思いきや、その実、ヒロインが一番エネルギッシュ且つ可憐に周囲をひっかきまわしているのが小気味良かった。振り返ってみれば、のほほんとした王女様が実は最強だったというのが面白い。