
作品名 : | 7SEEDS 31~33 |
漫画家 : | 田村由美 |
出版 : | 小学館 (2016) |
ジャンル: | SF・近未来 サスペンス |
トーン : | シリアス せつない |
試し読み: |
[作品紹介]
『別冊少女コミック』2001年11月号から連載を開始。2002年より、『月刊フラワーズ』に移籍して2002年6月号から連載中。2007年、平成18年度(第52回)小学館漫画賞少女向け部門受賞。
[あらすじ]
佐渡島の地下にある”方舟”に105人の子供が眠っていることを知った春夏秋冬のメンバー達は、方舟を救い出すべく動き出した。そんな中、地下道で合流した安居と涼。彼らの前に現れた衝撃の光景は――!?
[感想]
31巻~33巻の各巻レビュー:


7SEEDS 31
最初のエピソードは秋チーム。夏のAチームのポーカーフェイス虹子(土木関係のスペシャリスト)と源五郎(生き物に詳しい)が秋チームと合流し、佐渡の施設に大量の地下水が流入しているのを確認。その対処のために柔道家・苅田が男気を見せて水の中へ。
水中に生息する巨大蜘蛛に手こずる苅田。心配したお蘭さん(秋チームの姉御リーダー)がケガを押して助けに行こうとするのを制し、源五郎と茜(海女)が救出のため水中へ。虹子の機転と秋チームの団結力で3人を救出。
秋チームの朔也(記憶力抜群)と夏Bチームのまつりが佐渡側に到着。まつりは涼たちのもとに向かい、朔也は花たちのもとへ。
地下道では地下水に流された嵐が安吾と新巻さんと合流。新巻さんの連れている犬が近くに潜む要さんを発見。冷静さを失いかける安吾を落ち着かせ、嵐が説得して一緒に要さんのもとへ。
穴蔵に足を踏み込んだ途端、愕然とした表情を浮かべる涼。近づいて来る安吾を制し、来るなと叫ぶ。その場所は夏Aチームがかつて過酷なサバイバル試験をさせられいたところだったのだ。しかも、その穴蔵の水中にはかつての仲間・茂が当時のまま屍蝋化して浮いており・・・。
茂の死体が目に飛び込んできて慟哭する安吾。激高した安吾が要さんに襲い掛かるのを必死に止める嵐。応戦するようにナイフを手にする要さんを嵐が制す。後ろで静観していた新巻がおもむろに安吾に話しかける。「もう一度会えて良かったな」と。自分は仲間たちのことを思い出すことしかできないと告げる新巻。
嵐や新巻とのやりとりによって次第に冷静さを取り戻した安吾は、優しい表情で亡き友・茂に労りの言葉をかける。通信可能なミニロボットでくるみと流星カップル以外のメンバーはその一部始終を知る。
要さんによれば、佐渡にたどり着いたのはたまたまで、意図的に春夏秋冬メンバーたちを連れてきたわけではなかったらしい。鍵島の存在も知らなかったという。
同じころ、夏Aチームのあゆと春チームの角又(寺の四男)は佐渡島の地下の守衛室に到着し・・・。


7SEEDS 32
前半は春チームの角又(寺の四男)の過去編から現在へとつながっていくエピソード。「7SEEDS計画」の研究員・理可子と弓道を通じて知り合う角又。二人の出会いと突然の別れ、そして現在の場面に戻り、佐渡島の地下発電所の守衛室で理可子が残した日記と角又との思い出の品々、そして未来に託した大切な鍵やノートが見つかる。理可子が角又の子供をひそかに出産したことも判明する。佐渡島の地下にある”方舟”にカプセルに入れられて眠らされている105人の子供のうちの一人のようだ。
涼たちと合流したまつりが冬チームの新巻と初対面。元気いっぱいのまつりに面食う新巻。嵐は男3人だと気まずかったから、まつりが加わって助かったとニコニコ。とはいえ、安吾と嵐の二人は相性がよさそう。明るく真面目で尚且つ優秀な嵐のことを弟分として気にかけている様子。
花となっちゃんと蝉丸は方舟に向かう。計画としては、花チームが方舟を海中に向けて放出したら新巻チームが最下層にある地下室に行って沈んでいる小佐渡を切り離し、三本の縦抗を閉めて施設から脱出するというもの。秋チームと夏Aの源五郎は引き続き鍵島の地下水を食い止める作業に従事する。
朔也が花チームに合流し、方舟の前まで到着するが操作パネルが反応しない。あゆと角又は発電所で見つけたスタッフノートの内容を夏Aの小瑠璃(気象のエキスパート)経由でそれぞれのチームに伝える。だが直前で停電が発生したことから、ノートに書かれてあった警告に従い、最初の計画を中止することに。
小瑠璃と恋人のハル(春チーム、音楽家志望)は予備電源を探すために発電所に向かい、あゆと合流する。安吾たちは機械室に向かう。角又は守衛室にあった方舟の鍵を渡しに花チームのもとへ。
角又としばらく行動を共にしていたあゆが別れ際に色々とありがとうと珍しく殊勝なことを言う。あゆは新巻に惹かれているものの、角又とも相性が良さそう。
機械室に向かった安吾達は、制御装置に異変が生じているのを発見。機械が勝手に作動し、小佐渡を切り離し始めていたのだ。それにより花たちのいる小佐渡側に海水が流入し始めていた。水の重さで方舟のある場所と通路の間の隔壁が徐々に下がり始める中、角又が弓を飛ばして花たちのもとに鍵を届ける。一つ手前の洞窟まで鍵を取りに行った花と方舟の前の通路で待機していた蝉丸たちが隔壁で遮断されてしまう。小さな穴から鍵を蝉丸たちに渡す花。
方舟へと続く扉は約10メートル先にあるが、水かさが増して水没していた。蝉丸が素潜りで鍵を開けることに。蝉丸が自分のほっぺをつついてなっちゃんにチューをせがむ。顔を近づけるなっちゃんの唇に蝉丸がキス。口が滑ったと言い訳した蝉丸は、意を決して水中に飛び込む!

最初のエピソードは秋チーム。夏のAチームのポーカーフェイス虹子(土木関係のスペシャリスト)と源五郎(生き物に詳しい)が秋チームと合流し、佐渡の施設に大量の地下水が流入しているのを確認。その対処のために柔道家・苅田が男気を見せて水の中へ。
水中に生息する巨大蜘蛛に手こずる苅田。心配したお蘭さん(秋チームの姉御リーダー)がケガを押して助けに行こうとするのを制し、源五郎と茜(海女)が救出のため水中へ。虹子の機転と秋チームの団結力で3人を救出。
秋チームの朔也(記憶力抜群)と夏Bチームのまつりが佐渡側に到着。まつりは涼たちのもとに向かい、朔也は花たちのもとへ。
地下道では地下水に流された嵐が安吾と新巻さんと合流。新巻さんの連れている犬が近くに潜む要さんを発見。冷静さを失いかける安吾を落ち着かせ、嵐が説得して一緒に要さんのもとへ。
穴蔵に足を踏み込んだ途端、愕然とした表情を浮かべる涼。近づいて来る安吾を制し、来るなと叫ぶ。その場所は夏Aチームがかつて過酷なサバイバル試験をさせられいたところだったのだ。しかも、その穴蔵の水中にはかつての仲間・茂が当時のまま屍蝋化して浮いており・・・。
茂の死体が目に飛び込んできて慟哭する安吾。激高した安吾が要さんに襲い掛かるのを必死に止める嵐。応戦するようにナイフを手にする要さんを嵐が制す。後ろで静観していた新巻がおもむろに安吾に話しかける。「もう一度会えて良かったな」と。自分は仲間たちのことを思い出すことしかできないと告げる新巻。
嵐や新巻とのやりとりによって次第に冷静さを取り戻した安吾は、優しい表情で亡き友・茂に労りの言葉をかける。通信可能なミニロボットでくるみと流星カップル以外のメンバーはその一部始終を知る。
要さんによれば、佐渡にたどり着いたのはたまたまで、意図的に春夏秋冬メンバーたちを連れてきたわけではなかったらしい。鍵島の存在も知らなかったという。
同じころ、夏Aチームのあゆと春チームの角又(寺の四男)は佐渡島の地下の守衛室に到着し・・・。

前半は春チームの角又(寺の四男)の過去編から現在へとつながっていくエピソード。「7SEEDS計画」の研究員・理可子と弓道を通じて知り合う角又。二人の出会いと突然の別れ、そして現在の場面に戻り、佐渡島の地下発電所の守衛室で理可子が残した日記と角又との思い出の品々、そして未来に託した大切な鍵やノートが見つかる。理可子が角又の子供をひそかに出産したことも判明する。佐渡島の地下にある”方舟”にカプセルに入れられて眠らされている105人の子供のうちの一人のようだ。
涼たちと合流したまつりが冬チームの新巻と初対面。元気いっぱいのまつりに面食う新巻。嵐は男3人だと気まずかったから、まつりが加わって助かったとニコニコ。とはいえ、安吾と嵐の二人は相性がよさそう。明るく真面目で尚且つ優秀な嵐のことを弟分として気にかけている様子。
花となっちゃんと蝉丸は方舟に向かう。計画としては、花チームが方舟を海中に向けて放出したら新巻チームが最下層にある地下室に行って沈んでいる小佐渡を切り離し、三本の縦抗を閉めて施設から脱出するというもの。秋チームと夏Aの源五郎は引き続き鍵島の地下水を食い止める作業に従事する。
朔也が花チームに合流し、方舟の前まで到着するが操作パネルが反応しない。あゆと角又は発電所で見つけたスタッフノートの内容を夏Aの小瑠璃(気象のエキスパート)経由でそれぞれのチームに伝える。だが直前で停電が発生したことから、ノートに書かれてあった警告に従い、最初の計画を中止することに。
小瑠璃と恋人のハル(春チーム、音楽家志望)は予備電源を探すために発電所に向かい、あゆと合流する。安吾たちは機械室に向かう。角又は守衛室にあった方舟の鍵を渡しに花チームのもとへ。
角又としばらく行動を共にしていたあゆが別れ際に色々とありがとうと珍しく殊勝なことを言う。あゆは新巻に惹かれているものの、角又とも相性が良さそう。
機械室に向かった安吾達は、制御装置に異変が生じているのを発見。機械が勝手に作動し、小佐渡を切り離し始めていたのだ。それにより花たちのいる小佐渡側に海水が流入し始めていた。水の重さで方舟のある場所と通路の間の隔壁が徐々に下がり始める中、角又が弓を飛ばして花たちのもとに鍵を届ける。一つ手前の洞窟まで鍵を取りに行った花と方舟の前の通路で待機していた蝉丸たちが隔壁で遮断されてしまう。小さな穴から鍵を蝉丸たちに渡す花。
方舟へと続く扉は約10メートル先にあるが、水かさが増して水没していた。蝉丸が素潜りで鍵を開けることに。蝉丸が自分のほっぺをつついてなっちゃんにチューをせがむ。顔を近づけるなっちゃんの唇に蝉丸がキス。口が滑ったと言い訳した蝉丸は、意を決して水中に飛び込む!
水の流れが激しく、なかなか扉に近づけない蝉丸。動きが停まった蝉丸を心配したなっちゃんは居てもたってもいられず下着姿で水に飛び込む。協力して扉を開ける二人。

なっちゃんと蝉丸が方舟が格納されている場所の扉を開けることに成功するが、花は依然として水かさが増した洞窟の中に閉じこまれていた。
嵐と安吾たちが花を救おうと動き出す中、一刻も早く花を助けたい新巻が単独行動に出る。闇雲に動かずに確実なルートを探すべきだと止める安吾に対して、本気で助ける気がないくせにほっといてくれと言い残し、新巻はそのまま駆け出す。嵐が後を追う。二人の後ろ姿を見つめる安吾。自分たちは安全に遠回りで行こうと涼がいうと、嵐を置いていく気はないと二人の後を追う安吾。
花が閉じ込められているところの近くまでたどり着いた嵐たちは、激流が押し寄せる断崖絶壁の中程に隔壁を開閉するバルブを見つける。壁が風化し、いつ壊れてもおかしくない状況だったため、安吾たちは隣の頑丈な壁をつたって救出に向かう準備に入るが、新巻は命綱もつけずに断崖絶壁のバルブに飛びつく!
あまりに無謀な新巻の行動に愕然とする安吾。新巻は花を助けることしか頭になく、そもそも戻るつもりはないようだ。新巻さんを助けられないかと安吾に聞く嵐。行けるとしたら天井をつたうしかないだろうなと涼に意見を求める安吾。いい加減にしろよと頭を抱える涼。
新巻がバルブを必死に回して花のいる洞窟の隔壁を開けてくれたおかげで花は脱出に成功する。だがその直後、発電機が大爆発し、その衝撃で新巻は渦巻く激流に落下。新巻を助けようと激流に身を投じる嵐!
安吾まで後を追おうするのを涼が危険すぎるからと必死に止める。こんなところで溺れている場合じゃないだろと。嵐も新巻も好きで行ったのだから茂のときとは違う。嵐は泳ぎが得意だから何とかなるかもしれないと安吾を説得する涼。
意識を失った新巻を抱えて洞窟まで泳ぎついた嵐は、新巻を引き上げて胸骨圧迫を施す。こんな風に思いを遂げて花を助けて死のうなんて許さない、花が一生立ち直れなくなるじゃないかと怒る嵐。
それからまもなくして、犬に導かれて嵐のいる洞窟へとたどり着いたあゆと小瑠璃たちが応急手当を手伝い、新巻はすぐに息を吹き返す。無意識に死にたがっていた新巻に少し前から気づいていた嵐が新巻の目を覚まさせる。花をダシにしないでくださいと。嵐の涙ながらの訴えが身に沁みた新巻は、自分は本当に人を愛したことがなかったんだなと涙する。
それまで抑え込んでいたストッパーが外れたかのように号泣する新巻。自分にはもう誰もいないと泣きじゃくる新巻を抱きしめるあゆ。「誰もいないとかバカじゃないの!私と生きなさいよ、鷹さん!」とプロポーズ。ロボットのスピーカーから一部始終を聞いていた源五郎(生き物に詳しい)が佐渡の地上に出たら一緒に何かを育てませんか、会えるのを楽しみにしていますと声をかける。嵐も「あなたは憧れの人で僕の目標です」と伝える。
足を怪我した新巻に自分は頑丈だから肩につかまったらいいというあゆ。「あなたが意外と面倒でうっとしい男だってわかったけど、当分は面倒を見てあげるわよ」というあゆ。
笑いをかみ殺す一同。嵐とハルは今回が初対面のご挨拶。
34巻につづく
