
蟻をモチーフにしたファンタジー。作者さん曰く蟻擬人化オメガバース。
平民にあらわれるはずのない次の女王候補である「女王のたまご」のしるしがあらわれて入城した薬売りのルーリャと、彼を追うように試験に合格して入城を果たした弟のアーリャ。
二人の母を連れ去った仇敵の「隻腕の騎士」アミメがルーリャの付き人になり、とあることがきっかけで母親の真実を知ったルーリャは次第にアミメに心を許していくようになる一方、母の秘密を守るために弟のアーリャに母のことを伝えることができず、アーリャはルーリャに不信感を募らせていき・・・という展開。
そんなある日、アーニャの記憶が女王によって消されてしまい・・・。
女王に消されたアーニャの記憶を取り戻そうと奮闘するルーリャ。以前蜻蛉が言っていたことを思いだしたルーリャは、蝶なら蟻が知らないことも詳しく知っているかもしれないと思い、アミメとパラポネリアに相談してみると、蝶と接触するのは危険すぎるとアミメに反対され・・・。
結局、パラポネリア(メイリアの付き人)がアミメを説得し、二人はパラポネリアがこっそり用意してくれた抜け道を通って、蝶を見つけるために城を抜け出し・・・。
独特の世界観ですが、神秘的な絵が幻想的な物語をいっそう魅力的に演出していて、読者をぐいぐい引き込む力があります。
女王をはじめ、主要登場人物が男性ばかり&オメガバース(男性も妊娠可能)設定ということで、限りなくBLっぽい雰囲気ですが、まだ恋愛は本格化していません。
恋愛が絡まないオメガバースだと、どうにも味気ない気がするので、少女漫画レーベルで描くライトなBLという路線でしょうかね。