ようやく再会したキャロルとメンフィス。未来人の知識を駆使したキャロルの作戦でアッシリアがすごいことに😓
さらにアイシスに縁談話が…。
アッシリア城内にチグリス河からの大量の水が激流となって流れ込み、日干しレンガ造りの城壁はたちまちひび割れ、崩壊寸前に陥る。メンフィスはアッシリアと同盟を結んだヒッタイトの援軍がまもなく到着するという一報を受け、アルゴンを逃すことに無念さを感じながらも、キャロルを胸に抱いて城を脱出する。
その頃、アッシリア城を一望できる丘を通過していたイズミル王子は、城が水の中に沈みゆく様子を目の当たりにして驚愕。ルカが送った伝書鳩により、それがキャロルの計略だと知ったイズミル王子は、その叡智に感嘆し、ますますキャロルへの思いを募らせるのだった。
病気のキャロルをしっかりと胸に抱いたメンフィスは、アッシリアとの戦いで兵士たちが疲弊している今、ヒッタイトとまともに戦っては不利だと判断し、砂漠の戦いに不慣れなヒッタイト兵をシリア砂漠へと誘い出す作戦を立てる。この作戦が功を奏し、エジプト軍を追ってシリア砂漠へ入り込んだイズミル王子率いるヒッタイト軍は、風砂に視界を遮られ、次々に流砂に飲み込まれてしまう。
ヒッタイト軍の追撃を切り抜け、エジプト帰還の中継地であるオアシスの町イエリコに到着するメンフィスたち。待機していたホルス将軍と合流し、戦いで傷ついた兵士に休養を与えたメンフィスは、熱が下がらないキャロルを清潔な寝床へと運び、医師や侍従たちに看病を命じる。キャロルを心配し、アッシリアから追ってきた商人ハサンが持参した解毒剤のおかげで、キャロルの容体は回復する。
その頃、遠くユーフラテス河のほとりにあるバビロニア王国では、ラガシュ王がアイシスに接近しようと動き始めていた。アイシスを妃にし、ナイルの娘を殺し、メンフィスを消して、自らがエジプトの王となることを目論んでーー。
それから幾日が経ち、すっかり熱が下がったキャロルは、たちまちいつもの好奇心が抑えられなくなり、出発前に聖なるヨルダン川を一目見たいと思い立ち、メンフィスに無断でハサンに連れて行ってもらう。
そこでちょうどエジプトへ向かって馬を走らせていたラガシュ王と出くわし、キャロルの白い膚と青い目に興味を持ったラガシュ王に危うく奪い去られそうになるが、顔面に思いっきり、砂をかけ、なんとか男の腕から逃げ出す。その後、キャロルを探しにやってきたエジプト兵のおかげでラガシュ王は去っていき、事なきを得るのだが。
帰宅してメンフィスに無断外出をこっぴどく叱責されたキャロルは、怖い盗賊（ラガシュ王）に出くわしたことをとても言い出せなくなるのだった。翌日、一行はエジプトへ向け出発。
メンフィスとキャロルが宮殿前に詰めかけた大勢の民の歓声に出迎えられ、テーベの都に帰還したちょうどその頃、一足先にテーベに到着したラガシュ王がアイシスに接見し、バビロニア王妃に迎えたいと結婚を申し込んでいた。アイシスはメンフィス帰還の知らせが入るとラガシュ王との会見を放り出し、メンフィスを出迎えに行く。
病み上がりのキャロルを抱きかかえ、宮殿の中に入っていくメンフィスを切なく見つめるアイシス。そんなアイシスに後ろから近付いたラガシュ王がここぞとばかりに自分をアピール。アイシスを絶世の美女と褒めたラガシュ王は、アイシスが目障りだと思う者は自分にも目障りだと告げ、メンフィスは他の人を選んだのだからバビロニアに来られよと求婚。
その日、ラガシュ王はメンフィスと会見し、アイシスを妃に迎えたい旨を伝える。両国のために縁組により強い絆を結ぼうとラガシュ王に持ち掛けられたメンフィスは、バビロニアの王妃なら姉上にふさわしい縁談だと前向きに。
メンフィスと離れたくない、はっきりと断ってほしいと願うアイシスだったが・・・。
まずは姉上の心を射止められよ、姉上の心が決まれば、これ以上の良縁はないと笑顔で快諾するメンフィス。2人の会見が終わり、一人になったアイシスはショックのあまり、泣き崩れてしまう。
その夜、ナイル川が氾濫期を迎え、人々が神に豊作を祈る姿を宮殿の庭から興味深く眺めていたキャロルの目の前にあの時の盗賊が突然現れる。驚愕して悲鳴をあげるキャロル！
一人おびえるキャロルを前に侍従たちは笑いを禁じ得ない様子。彼は盗賊ではなく、ラガシュ王だと教えてくれる。お互いの素性を知り、驚嘆するキャロルとラガシュ王。
我がバビロンにも遊びに来られよ、心からおもてなしいたしますぞ、黄金の姫君よとキャロルに声をかけるラガシュ王。
エジプト征服の野望に燃えるラガシュ王の思惑も知らず、古代バビロニアをこの目で見てみたいと無邪気に目を輝かせるキャロル。一難去って、また一難の予感・・・！
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