※当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

このブログを検索

2016年3月23日水曜日

すもももも『後宮デイズ~七星国物語~』本編全10巻ネタバレ感想

作品名 : 後宮デイズ~七星国物語~
漫画家 : すもももも
出版  : 本編全10巻、外伝連載中
ジャンル: 歴史モノ 中華風 王国
トーン : シリアス せつない
試し読み: 後宮デイズ~七星国物語~

[初出]
本編は『月刊プリンセス』2011年10月号 - 2015年8月号掲載作品。本編に続く外伝が『月刊プリンセス』2015年11月号より連載開始。

[あらすじ]
男装の芸人として大人気の翡翠は皇帝の目に留まり、後宮に入ることに……。そこで彼女を待っていたのは……!?

[感想]
後宮が舞台ということでドロドロした女の闘いや恋愛が中心なのかと思いきや、がっつりと王国内の情勢や政治が絡められた中華風歴史モノ。

重臣たちの陰謀や宮廷内の権力争いに巻き込まれ、政治的な立場と個人的な感情との板挟みで苦悩する皇帝や側近たちの人間模様が描かれており、さまざまに張り巡らされた伏線から謎を追うサスペンス的な作りに惹き込まれました。

男装麗人として活躍するヒロインの凛々しさや皇帝のミステリアスな魅力もさることながら、後宮に住まう妃たちの気丈さが印象的。後宮が舞台なのに女性同士のドロドロした醜悪な蹴落としあいがなく、ある種の友情めいたものが描かれているのが珍しいですね。

ネタバレ注意↓

本編の最後でようやく波乱万丈なヒロインが幸せになれたのは嬉しかったのですが、手放しで喜べないというか、モヤモヤした気分になるのは、他の妃たちの存在が解消されていないからなんですよね。

寵愛という意味ではヒロインの一人勝ちなのは間違いないものの、芙蓉はもしかしたら黄道(病死した皇帝・流星の双子兄)の子を妊娠している可能性があり、そうなると芙蓉を第一妃にという動きにならないのかなと...。

ヒロインのことを無邪気に思慕する幼い花梨や木蓮が政治的利用価値だけでこのまま後宮に囲われ続けるのもなんだか哀れになるし。その辺のところまで外伝でフォローしてくれたらいいのですが。



ブログ