花咲ける青少年 愛蔵版1
文庫本は単行本の1・2巻収録。
▼プロローグ(マハティ皇太子&キャスリーン)
ヒロイン花鹿の本当の祖父母マハティ&キャスリーンのラブストーリー。ラギネイ王国の皇太子マハティが貧しいアメリカ人のキャスリーンと恋に落ちるものの、キャスリーンは一国の王様となるマハティの将来を思い、身を引く決意をする。その後、キャスリーンは幼なじみの新聞記者(のち小説家)のフレドと結婚し、花鹿の父ハリーを育て上げる。
※フレドとキャスリーンの間に恋愛感情はない。フレドはマハティとキャスリーンの恋を応援していたが、キャスリーンの苦渋の決断を知り、彼女とお腹の子を守り、夫となることを決意。そして、ハリーを実子のように育てる。
▼第1話 復活(花鹿14歳、来日するも、すぐアメリカへ呼び戻される)
カリブの孤島で育った花鹿は、父ハリーの許可を得て、母の故郷・日本で初めてとなる学校生活を体験することに。その美貌と天真爛漫さと独特の男勝りな口調と野生オーラ(?)で注目の的になった花鹿は、スケバン(時代を感じさせる~😄)に目をつけられるものの、ハリーが護衛につけたボディガード兼同級生の芳賀寅之介と、ハリーから娘の面倒を見て欲しいと依頼された華僑財閥の総帥・立人がアメリカからわざわざ駆けつけて徹底ガード。
立人の初登場シーンは龍のチャイナドレス姿!
「きたのか、倣立人」
「お前が呼べば、いつなりと」
美しく抱き合う姿を日本の青少年に見せつけた後、2人+寅之介はハリーの待つアメリカへと旅立つ。
❀夫探しゲームスタート
父ハリーの開始合図により、花鹿の夫探しゲームがはじまる。ハリーが選んだ3人が誰なのか、花鹿はおろか、相手にも伝えていないが、会えば必ず分かるという。ハリーは花鹿が兄のように懐いている立人に、その3人が花鹿の結婚相手にふさわしいかどうか見極めて欲しいと依頼する。
私が全然好きになれなかったらと疑問を口にする花鹿。それは私と彼らの負けだと答えるハリー。じゃあ、3人とも私のことを選ばなかった場合も白紙?と花鹿が再度質問すると、これは自信のないことだ、どう思うと立人に振るハリー。
「花鹿を得られるなら・・・すべてを捨て去るという男は、今に大勢出てくるでしょうね」
❀倣グループ総帥の立人 19歳
9歳の頃から花鹿の住むギヴォリ島への出入りを許され、花鹿にとって家族以外で一番親しい人間。ハリーとの契約で夫探しゲームが終わるまで花鹿の側にいることを約束。
❀倣グループ内の権力関係
倣グループ内に二大勢力あり=総帥vs五長老会。総帥の立人は、花鹿の父ハリーと親しくバーンズワース財閥寄りだが、五長老会メンバーで立人の伯父である東旋は、ローゼンタール財閥と親しく、ローゼンタールを衰退に追い込んだバーンズワースに良い感情を抱いていない。そういう背景と東旋が総帥の座を狙っていたこともあり、立人と東旋の関係はあまり上手くいっていない。
✿候補1:ムスターファの生まれ変わり、ユージィン 19歳
大好きだった亡き白ヒョウのムスターファと同じ緑と黄金色の目の色で雰囲気も似ている美形のユージィンを街で見かけた花鹿は、彼のことをムスターファの生まれ変わりだと思い込み、迷惑も顧みず追いかけまわす。
”ムスターファとだって友達になれるまで何ヶ月もかかった。ゆっくり時間をかけて敵じゃないってわからせなきゃ”
ユージィン・アレキサンドル・ド・ヴォルカン。フランス貴族ヴァルカン男爵の三男でコロンビア大に留学中。ヴァルカングループは欧州でも有数の金融財閥であり、バーンズワースと提携を結ぶ事実上の傘下企業。家柄は申し分なし。
しかし、立人が調査すればするほどユージィンは不幸体質の影多き男で・・・。ユージィンの厭世・不幸体質は生い立ちに起因している模様。
ユージィン父の唯一のコンプレックスは己の容姿。類まれな美形の弟にコンプレックスを抱き、事故死した弟の精子を保存して3番目の妻に人工授精させて美形な息子ユージィンが生まれた。その後、妻(ユージィン母)は精神的に病んで自殺。
自分の存在を否定し、生きることに価値を見いだせなかったユージィンに全力でぶつかっていく花鹿。花鹿の明るさと優しさが、ユージィンの冷えきった心をとかしていく。
❀ユージィンと立人の初対面
ピリピリ。口が達者で皮肉屋のユージィン VS 硬派な立人。花鹿があまりにユージィン宅に入り浸るので嫉妬も混じって互いにイヤミの応酬。帰宅しても怒りが収まらず、ユージィンを毒花呼ばわりする立人。
❀花鹿、外出禁止令もなんのその、ユージィンと抜け出す
花鹿はお屋敷を停電させ、迎えに来たユージィンの車で逃走。勝ち誇った顔で手を振るユージィン。激高する立人。
“あの、毒花野郎ーー!私を本気で怒らせたら、どうなるか思い知らせてやる”
❀ユージィンの別荘、警察が包囲、兄たちも駆けつけ、大騒動に
道楽弟のユージィンを連れ戻そうと別荘にやってきた兄達は、ユージィンがバーンズワースの令嬢を連れ回していることを知り、 失神せんばかりにうろたえる。次の瞬間、ヘリの音、そして外はパトカーが包囲。立人が入ってきて、ユージィンを告訴すると言い放つ。必死に立人に告訴を取り下げてくれるように頼む兄達だが、ユージィンは含み笑いして傍観。告訴するならお早めに、パリに発つのでと全く動じない。もちろん、立人も脅しをかけただけで本気で告訴するつもりはなかったのだが。
❀花鹿、ユージィンを追いかけ、パリへ
花鹿が無気力で自殺願望のあるユージィンを助けたいと思っていることを知った立人は、ユージィンを追いかけてパリに行くことを許可する。
❀花鹿、ユージィンの誕生日パーティに突撃訪問
誕生日パーティのさなか、自殺しようとするユージィンを花鹿が間一髪止めに入り・・・!
窓ガラスに映るユージィンの影をピストルで撃つ花鹿。ずっと死にたがってた”ユージィン”は私が殺してあげたよと花鹿が告げ・・・。
おまえはもう死ななくていいんだ、もう苦しまなくていいんだよと。おいでムスターファと花鹿がユージィンを呼び、優しくハグ。震えながら抱きしめ返すユージィン。
翌朝、ユージィンの表情は別人のように明るく柔らかくなっていた。
その後、花鹿がユージィンのベッドで一緒に眠ったことを立人が知り・・・
事実を知った立人は固まって植木鉢を落としてしまう。一睡もせずに監視する羽目になった寅之介もお気の毒様w
ユージィンの家族は思ったよりも良い人たちだったみたいで、今回の騒動で家族のあり方を見つめ直し、大いに反省した様子。ユージィンは花鹿が彼のことをムスターファと呼ぶのを許可。 はじめてユージィンの顔をまじまじと見た寅之介は毒花の美しさにやられた様子😆
▼第2話 香港少年(花鹿、立人の叔父・慶昌主催パーティに出席)
慶昌叔父は立人の味方だが、少々愚鈍のようで。妻のブリジットはクセ者の要注意人物。花鹿を立人から遠ざけようと花鹿に秘密の花園を見せてあげると鍵を渡し、ナンパ男の待つ温室へとおびき寄せる。しかし、その温室にはブリジットが手配した男以外にもう一人先客がいて・・・。
第2巻に続く
花咲ける青少年 (1)(花とゆめCOMICS)
花咲ける青少年 (2) (花とゆめCOMICS)
花咲ける青少年
第01・02巻ネタバレ感想(文庫本1巻)
第03・04巻ネタバレ感想(文庫本2巻)
第05・06巻ネタバレ感想(文庫版3巻)
第07・08巻ネタバレ感想(文庫版4巻)
第09・10巻ネタバレ感想(文庫版5巻)
第11・12巻ネタバレ感想(文庫版6巻)