| 作品名 : | 7SEEDS 1~29 |
| 漫画家 : | 田村由美 |
| 出版 : | 小学館 (2002/3~2015/5) |
| ジャンル: | SF・近未来 サスペンス |
| トーン : | シリアス せつない |
| 試し読み: |
[作品紹介]
『別冊少女コミック』2001年11月号から連載を開始。2002年より、『月刊フラワーズ』に移籍して2002年6月号から連載中。2007年、平成18年度(第52回)小学館漫画賞少女向け部門受賞。
[あらすじ]
ごちそうを食べて自分の部屋で寝たはず…だが目覚めると、ナツは荒れ狂う海の上にいた。どうして自分がここにいるのかわからない。やがて流れ着いた無人島。生きるための過酷な冒険が始まった!!
[感想]
極限サバイバル。10数年眠らされて、目が覚めたら、巨大隕石が衝突して変わり果てた地球にたった数人だけ取り残されていたとか、恐怖でしかないですね。このお話を読んでると、人間とはなんて無力でちっぽけな生き物なんだろうと痛感させられますが、それと同時に極限下であればこそ、火事場の馬鹿力のように発揮される、何が何でも生きようとする人間の精神力、生命力のたくましさも同時に感じさせてくれる作品。
田村さんの漫画の素晴らしいところは、まず何と言っても人物の描き分けがお見事な点。登場人物がたくさん出てくるのに、それぞれ性格や容姿が違うだけでなく、さりげなく個々の特徴が入れ込まれているので、記憶に残りやすいんですよね。読み進めるほどに深みが増すキャラ設定。
最初はおバカで軽薄そうだなぁと思ってた蝉丸やまつりが、本当は観察眼があり、おバカ・軽薄キャラを演じて、率先して場を和ましていることが分かってきて、どんどん愛着の沸くキャラになっていくし、極度の人見知りで内向的な主人公のナツも、控え目で内省的なところは残しながらも、仲間と打ち解けようと少しずつ変わってきていることにほっこりさせられます。
個人的には、安居・涼・あゆ・小瑠璃など夏Aの人たちが特に気になります。大人の恐ろしい計画の犠牲者たち、夏A以外にも本人の同意なしに勝手に冷凍保存されて未来で目覚めさせられた者全員が犠牲者といえますが、夏Aの境遇は特に残酷極まりなく、生まれたときから隔離されておぞましい選抜試験を乗り越えてきた少年少女たちなので未来の地ではどうにか安らぎを見つけてほしいなと願わずにはいられません。
最初はおバカで軽薄そうだなぁと思ってた蝉丸やまつりが、本当は観察眼があり、おバカ・軽薄キャラを演じて、率先して場を和ましていることが分かってきて、どんどん愛着の沸くキャラになっていくし、極度の人見知りで内向的な主人公のナツも、控え目で内省的なところは残しながらも、仲間と打ち解けようと少しずつ変わってきていることにほっこりさせられます。
個人的には、安居・涼・あゆ・小瑠璃など夏Aの人たちが特に気になります。大人の恐ろしい計画の犠牲者たち、夏A以外にも本人の同意なしに勝手に冷凍保存されて未来で目覚めさせられた者全員が犠牲者といえますが、夏Aの境遇は特に残酷極まりなく、生まれたときから隔離されておぞましい選抜試験を乗り越えてきた少年少女たちなので未来の地ではどうにか安らぎを見つけてほしいなと願わずにはいられません。
