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2015年11月19日木曜日

河原和音『青空エール』第1~18巻

作品名: 青空エール 18 (マーガレットコミックス)
漫画家: 河原和音
出版: 既刊18巻
ジャンル: 学園モノ 部活動 恋愛
トーン: せつない ほのぼの
試し読み: 青空エール 18 (マーガレットコミックス)

[あらすじ]
小学生の頃テレビで観た光景に、つばさは心を奪われた。それは甲子園のアルプススタンドで、熱い声援を送るブラスバンドの姿だった。いつか私もあの場所に ――。憧れと希望を胸に入学したブラバンの名門・白翔高校。だが、つばさはブラバン初心者! 同級生の野球部員・山田くんの励ましを支えに、いま小さな一歩を踏み出す――。

[感想]
部活に青春をささげる高校生男女2人の、ひたむきに夢を追う姿と、恋と友情を描いた成長物語。同じクラスの野球部の彼を全力で応援しながら、自分の夢も追っているヒロイン。二人がそれぞれ挫折やつらい思いを味わいながらも、がむしゃらに頑張っている姿に毎回じんわり胸があつくなります。一生懸命になにかに打ち込んでいる人の姿はほんとうに眩しいなぁ。どんなに頑張っても、思うように結果が出ないことも当然あるけれども、その努力がけっして無駄ではないことを、この物語は教えてくれます。挫折をバネに、スキルだけでなく、精神的にも逞しく成長していくヒロインを見ていると、私も頑張ろうと勇気づけられるし、学生時代にこんな風に仲間と励ましあいながら、熱く打ち込める何かに出会るのはほんとうに素晴らしいことなのだということを気づかせてくれる作品。

ヒロインの控えめでありながら、決して折れない芯の強さと努力家なところに惹かれる。部活の厳しい上下関係、恋愛、友情のあれこれでヒロインが見せる柔軟性と打開力にはっとさせられます。ベテラン作家さんの豊かな人生経験の投影なのでしょうか。この物語に出てくる高校生たちからは、いろいろと学ぶべき点が多いと感じる。もう少し自分も努力してみようかと思わせてくれる感情の揺さぶり方がすばらしい。

お相手の山田くんがこれまた爽やか。ここまでの好人物は日本全国探してもそうそういないはず。それでいて浮き世離れしておらず、人間臭さがあるところや、いそうでいない感じのリアルさをがいい。個人的には、恋愛要素はないけれど、水島君も面白味があって、好きだなぁ。ヒロインに感化されつつあるのか、もともとの素質なのか、ここ最近の心の成長が著しくて、目が離せない。

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