作品紹介 | ||
タイトル: | 銀嶺の巫女 | |
著者: | 森崎朝香 | |
イラスト: | 凪かすみ | |
出版: | 既刊2巻–2013年・2014年8月 一迅社文庫アイリス | |
トーン: | シリアス、せつない | |
キャラ: | 小国の王x隣国から逃げ出した巫女 | |
タイプ: | 紳士x内気なヒロイン | |
試し読み: | 銀嶺の巫女 |
[出版社のあらすじ]
神の器となる姫巫女――その候補でありながら、次代の帝の企みを知り、儀式で必要とされる<神名>を奪い逃亡した榧(かや)。罪人として追われる彼女を救ってくれたのは、辺境の小国ギンレイの王・焔(ほむら)だった。偶然から、榧は彼を巻き込み神と誓約を結ぶことになってしまう。そんな彼女を守り優しくしてくれる焔に、榧は惹かれていくが……。孤独で無垢な巫女は、王と出会い求められることの喜びを知る。巫女と王が奏でる和風ラブファンタジー!
[感想]
まずは1巻読了。和風ファンタジーとのことだが、そんな感じがあまりしない。むしろ中華風に近い感じではないかな。凪かすみさんのイラストが作品の雰囲気に合っていて良かった。口数が少なく、内向的なヒロインのことを包み込むように守り、ぐいぐい引っ張っていく男前ヒーローがかっこいい。おどおどしたヒロインが頼りになるヒーローに対して次第に心開いてゆくところに王道的楽しさがあり、二人の恋の行方を追いかけたい気持ちにさせる。キャラは好みなのだが、二人を取り巻く環境が壮大すぎて、1巻では到底おさめきれない内容になっている。そのせいで、描かれている世界観が断片的な印象を受け、やや説得力に欠ける。1巻では未解決だった部分、敵対する太子たちの動静などが2巻でフォローされていると良いのだが。