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[初出]
2004年『プリンセスGOLD』10月号~2009年12月号掲載。第1巻は2005年5月15日発売。
[内容紹介]
薬と毒をめぐる神秘の物語。病める人々に奇跡的な効果をもたらす薬を与える、癒しの薬師・アルジャン。彼の身体に隠された秘密──それはいったい!?
[感想]
王位継承者として幼い頃から命を狙われ続けるお姫様と、毒見役として一時期、姫に仕えていた薬師アルジャンの壮大な愛の物語。
幼い頃から毒を食し、体そのものが猛毒となったアルジャンは、その豊富な知識と調合技術でどんな病も直す天才薬師となり、かつて奴隷として城に連れてこられた自分を逃がしてくれた最愛のプリムラ姫と再会を果たす。
ずっと忘れられずにいた人との再会が2人に何をもたらすのか。ラブストーリーとして読むと、恋が成就するまでの過程をじっくり味わうストーリー展開ではないため、少々端折り気味な印象を受けますが、命の尊さ、生きるとは何かを中心に据えたヒューマンドラマとして、真摯に生を見つめる姿勢から描かれる2人の恋の行方、生き様がこの作品の見どころではないかと思います。